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歯科治療も医療費控除の対象です。対象と申告の注意点

2026/09/10

これから年末にかけて、確定申告という言葉を目にする機会が増えてきます。歯の治療をお考えの方の中には、費用のことが気にかかって、なかなか一歩を踏み出せずにいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

こんにちは。松山中平歯科クリニックの中平賢吾です。私は歯科医師であると同時に、FP2級(ファイナンシャル・プランニング技能士)の資格を持っています。今回はその知識を生かして、歯科治療と医療費控除についてお話ししていきます。ご存じない方が意外と多い制度ですが、知っているかどうかで負担が変わってきます。

目次

医療費控除とはどんな制度か
歯科治療で対象になるもの
対象にならないものもあります
控除には上限があります
申告のときに気をつけたいこと
まとめ:制度を知って、健康とお金の両方を守る

医療費控除とはどんな制度か

医療費控除とは、1年間に支払った医療費が10万円、もしくは所得の5%を超えたときに、確定申告をすることで税金が戻ってくる制度です。

年間の医療費が10万円か所得の5%を超えると、確定申告で税金が戻る医療費控除のしくみを示した図
歯科治療の費用も対象になります

この医療費には、歯科治療の費用も含まれます。「歯医者さんは対象外なのでは」と思われている方がいらっしゃいますが、そんなことはありません。歯の治療も、体の治療と同じように対象になります。

年間10万円以上の医療費というと、お若い方にはあまり縁がないかもしれません。実際、大きな治療を受ける機会がなければ、一度も使ったことがないという方がほとんどだと思います。

ただ、こういう制度があるということを知っておいていただくだけでも、いざというときに大切なお金を無駄にせずに済みます。戻ってくるものなら戻ってきたほうが嬉しいですよね。

歯科治療で対象になるもの

まず、虫歯の治療や歯周病の治療といった保険診療は対象になります。そして、インプラントや入れ歯などの自費診療も対象です。金額が大きくなりやすいのは、むしろこちらのほうでしょう。

保険診療、自費診療、通院の交通費、お子さんの矯正治療が医療費控除の対象になることを示した図
金額が大きくなりやすいのは自費診療です

見逃されがちなのが、通院のためにかかった公共交通機関の費用です。バスや電車で通われた分も、医療費として含めることができます。

また、お子さんの矯正治療も対象になります。成長のために必要と判断される矯正は、治療として扱われるためです。

インプラントや入れ歯、お子さんの矯正といった治療は、どうしても金額が大きくなります。だからこそ、この制度を知らないままでいるのは惜しいと思うのです。

対象にならないものもあります

一方で、対象にならないものもあります。審美目的のホワイトニング、そして審美目的の矯正治療です。歯ブラシやデンタルフロスといった日用品の購入費も対象外になります。

医療費控除の対象になる歯科治療と、対象外になる審美目的の治療や日用品を比べた図
分かれ目は治療かどうかです

分かれ目になるのは、それが治療なのか、治療ではないのかという点です。見た目を美しくすることが主な目的であれば、医療費控除の対象にはならないとお考えください。

同じ矯正治療でも、お子さんの成長のために必要なものと、大人の方が見た目を整えるために受けるものとでは扱いが変わってきます。ご自身のケースがどちらにあたるか迷われたときは、後述するように税務署にご確認いただくのが確実です。

控除には上限があります

意外と知られていないのですが、医療費控除には上限があります。年間200万円までが対象で、これを超えた分については控除されません。

医療費控除の対象になる医療費の上限が年間200万円であることを示した図
実際に戻る額は所得に応じた税率で変わります

ただし、200万円分がそのまま戻ってくるという意味ではありません。控除される額は所得に応じた税率によって変わりますので、実際にいくら戻るかはお一人おひとり違ってきます。

細かい計算については国税庁のホームページにも掲載されていますし、分からないことがあれば税務署にお尋ねいただくのが確実です。

申告のときに気をつけたいこと

まず、領収書や明細書は必ず保管しておいてください。これがないと申告ができません。

領収書の保管、会社員の確定申告、5年さかのぼれること、税務署への相談という4つの注意点を示した図
迷ったら自己判断せず税務署へご相談ください

そして、特に会社にお勤めの方に気をつけていただきたいのが、年末調整とは別に確定申告が必要になるという点です。会社で年末調整をしていただいていても、医療費控除を使うには、ご自身で確定申告をしなければ適用されません。ここは非常に大きな注意点です。

なお、申告は5年間さかのぼって行うことができます。過去に大きな治療を受けたのに申告していなかったという方は、一度確認してみる価値があります。

細かいところで「これはどうなんだろう」と迷われることも出てくると思います。そうしたときは、自己判断で決めてしまわず、税務署にご相談ください。相談に応じていただけますし、そのほうが正確です。

まとめ:制度を知って、健康とお金の両方を守る

当院は自費診療を中心に治療を行っております。費用について不安をお持ちの方には、医療費控除の仕組みも含めて丁寧にご説明しておりますので、安心してご相談ください。

歯科治療も対象、審美目的は対象外、上限は年間200万円、領収書を保管して確定申告という要点をまとめた図
制度を知って、健康とお金の両方を守りましょう

私は、歯の治療は出費ではなく、未来への投資だと考えています。一口腔単位でお口全体を整えておけば、その後に治療を繰り返す負担も少なくて済みます。こうした制度を上手に活用しながら、健康とお金の両方を守っていただければと思います。

費用が気になって治療をためらっていらっしゃる方は、医療費控除という方法があることを、ぜひ知っておいてください。ご不明な点は、お気軽に当院までご相談ください。

当院で行っている治療の費用については、ホームページの費用についてのページにも掲載しております。ご検討の際の参考になさってください。

松山市駅から徒歩2分の当院では、治療の費用や医療費控除についてのご相談もお受けしています。ご予約はお電話のほか、WEB予約からも承っております。

執筆者:松山中平歯科クリニック 中平賢吾

噛み合わせと顔のバランス。3D顔面スキャナーで見えること

2026/08/31

片方の歯ばかりで噛む癖はありませんか。あるいは、鏡を見ていて口角の高さが左右で違うように感じたことはないでしょうか。実はそうした変化に、噛み合わせが関わっていることがあります。

こんにちは。松山中平歯科クリニックの中平賢吾です。当院では顔全体を立体的にスキャンする装置を導入し、噛み合わせと顔のバランスをあわせて確認できるようになりました。今回は、噛み合わせと顔の関係、そしてそれをどう診ているかについてお話ししていきます。

目次

噛み合わせのずれは、顔にもあらわれます
これまで分からなかったこと
顔まで含めて重ね合わせる
「見える説明」が変えたもの
治療後の姿を、一緒に見ながら決める
まとめ:歯だけでなく、顔全体のバランスから考える

噛み合わせのずれは、顔にもあらわれます

噛み合わせが少しずれているだけでも、顔の左右差やフェイスラインに影響が出ることがあります。

片側で噛む癖が筋肉のつき方を変え、口角の高さに左右差が出るまでの流れを示した図
無意識の噛み癖はご自身では気づきにくいものです

たとえば、片方の歯でばかり噛む癖があると、筋肉のつき方が左右で変わってきます。その結果、口角の高さが左右で違って見えることもあるのです。

顔のバランスは、思いのほか繊細にできています。お口の中の小さなずれが、外から見える印象にまでつながっていく。そう考えると、噛み合わせを整えることの意味も少し変わって見えてくるのではないでしょうか。

ご自身では気づきにくい部分でもあります。長年の噛み癖は無意識のうちに身についているもので、指摘されて初めて「言われてみれば」と思い当たる方がほとんどです。

これまで分からなかったこと

以前は、レントゲンや模型を使って、歯や骨の情報だけを見ながら噛み合わせを調整していました。

レントゲンや模型では表情まで分からなかったことと、顔面スキャナーで顔まで確認できるようになったことを比べた図
顔とのバランスという最後の一片が加わりました

しかしそれだけでは、軟組織、つまり顔の表情や唇の動きまでは分かりません。コンピューター上でかぶせ物の設計をしていても、きれいな歯並びではあるけれど、それが実際にその方のお顔に合っているのかどうかは判断できなかったのです。

CTのデータとお口の中のスキャンデータを重ね合わせるところまではできていました。ただ、顔とのバランスという最後の一片が欠けていた、という状態でした。

顔まで含めて重ね合わせる

当院が導入したのは、患者さんの顔全体を立体的にスキャンし、歯や顎、表情を組み合わせてデジタルデータとして記録できる装置です。

CT、口腔内スキャン、顔面スキャンの3つのデータを重ね合わせることを示した図
噛み合わせの水平ラインを顔全体の中で確認できます

これにより、CTで得られる骨の位置や顎の関節の情報、お口の中のデジタルデータ、そして顔のスキャンデータという3つを重ね合わせられるようになりました。

たとえば咬合平面、いわゆる噛み合わせの水平ラインが、顔全体のどの位置にあるのかを立体で確認できます。歯だけを見ていたときには分からなかった関係が、目に見える形になったということです。

インプラント治療では以前から、CTのデータとお口の中のデータを組み合わせて埋入位置を計画する仕組みを使ってきました。そこに顔の情報が加わったことで、計画の精度をお顔全体との関係でも確かめられるようになりました。

「見える説明」が変えたもの

実際に使ってみて、いちばん大きく変わったのは説明の仕方でした。

画像や模型による平面の説明と、ご自身の顔で見られる立体の説明を比べた図
ご自身の目で見て理解していただけます

これまではCTの画像や模型、お口の中の写真をお見せしながらご説明していましたが、平面の情報ではどうしてもイメージがつかみにくいのです。「こう変わります」とお伝えしても、伝わりきらないもどかしさがありました。

顔全体を立体で映し出せると、「この位置に歯が入るとこう見えます」「この角度だと自然です」といったお話がしやすくなります。ご自身のお顔で見ていただけますから、説得力がまるで違います。

以前は「先生がそう言うなら」と信頼していただくしかなかった部分が、いまはご自身の目で見て理解していただけるようになりました。これは患者さんにとって、大きな安心につながっていると感じています。

治療後の姿を、一緒に見ながら決める

矯正治療やインプラント治療、審美的な治療では、治療後にどう変わるのかを立体でシミュレーションしながらご相談できます。

顔をスキャンし、治療後をシミュレーションし、ご要望を伺い、診査・診断のうえで説明する流れを示した図
実際の仕上がりには個人差があります

そうすると、患者さんのほうから「もう少し歯が長いほうがいい」といったご要望が出てくることもあります。こちらが一方的に提案するのではなく、一緒に見ながら決めていける。納得して選んでいただける治療に近づいたと思います。

なお、実際の仕上がりには個人差があります。骨や歯ぐきの状態によってできること・できないことがありますので、シミュレーションはあくまで検討のための材料としてご覧いただき、詳しくは診査・診断のうえでご説明しています。

まとめ:歯だけでなく、顔全体のバランスから考える

当院が大切にしている一口腔単位の治療は、悪くなった部分だけを治すのではなく、お口全体を見て計画を立てるという考え方です。今回お話しした顔とのバランスは、その考え方をさらに一歩広げたものだといえます。

片方でばかり噛む癖、顔の左右差、噛み合わせの指摘という3つの心当たりを挙げた図
お顔全体のバランスを含めてご説明します

噛み合わせは、噛めるかどうかという機能の問題であると同時に、見た目の印象にも関わってきます。どちらか一方だけを追いかけても、良い結果にはつながりにくいのです。

片方でばかり噛む癖がある、顔の左右差が気になる、噛み合わせを指摘されたことがある。そうした心当たりのある方は、一度ご相談ください。お口の中だけでなく、お顔全体のバランスを含めてご説明させていただきます。

松山市駅から徒歩2分の当院では、お顔全体のバランスを見ながら治療計画をご提案しています。ご予約はお電話のほか、WEB予約からも承っております。

執筆者:松山中平歯科クリニック 中平賢吾

夏に増える「お口の乾き」にご注意を。ドライマウスが招くトラブルと毎日できる対策

2026/07/27

7月に入り、本格的な夏がやってきました。暑い日が続くこの季節、患者さんの中には体調だけでなく、お口の中の乾きに悩まされる方が増えてくる印象があります。

こんにちは。松山中平歯科クリニックの中平賢吾です。「喉が渇く」という言葉はよく耳にしますが、実はそのとき、お口の中も乾いてしまっていることをご存じでしょうか。今回は、夏に起こりやすい「口腔乾燥(ドライマウス)」のメカニズムや、それが引き起こす問題、そしてご家庭でできる対策についてお話ししていきます。

目次

なぜ夏に口の中が乾くのか
唾液が減ると起こる、お口のトラブル
サラサラ唾液とネバネバ唾液の違い
中高年に増えるドライマウスと、全身の病気との関係
今日からできる「お口の乾き」対策
まとめ:気づかないうちに進む前に、定期的なチェックを

1. なぜ夏に口の中が乾くのか

夏に口が乾く一番の理由は、発汗量の増加です。汗をかくことで体の水分が失われると、その結果として唾液の分泌も減ってしまいます。

体は、汗を出すと体内の水分量が減りすぎないように調節しようとします。その働きの中で唾液の分泌を抑えるため、お口が乾いてしまうのです。「夏は冬ほど乾燥しない」と思われがちですが、意外にも夏は口腔乾燥のトラブルが起きやすい季節なのです。

さらに、年齢を重ねた方やお薬を飲んでいる方は、もともと唾液の分泌量が少ない傾向にあります。こうした方は、夏は特に注意が必要です。体全体の水分バランスが崩れると、お口にもしっかり影響が出てくるということですね。

2. 唾液が減ると起こる、お口のトラブル

唾液は単なる水分ではありません。お口の中を清潔に保ち、歯を再石灰化し、細菌の繁殖を抑えるなど、とても重要な役割を担っています。

ですから、唾液が減ると、乾燥そのものの不快感だけでなく、虫歯や歯周病のリスクが高まってしまいます。入れ歯を使っている方であれば、装着感が悪くなって痛みが出たり、口臭が強くなったりすることもあります。

実は、唾液のことだけでも何時間でも話せてしまうくらい、唾液はお口にとって大切な存在なのです。

3. サラサラ唾液とネバネバ唾液の違い

唾液には、サラサラした唾液とネバネバした唾液の2種類があります。

緊張しているときなど、交感神経が優位になっているときは、粘りのある唾液になりやすくなります。逆に、リラックスしているときはサラサラした唾液が出やすくなります。暑くて疲れているときも、ネバネバした唾液になりやすい傾向があります。

つまり、お口の中に粘りを感じたときは、少し要注意のサインとも言えます。普段との違いに気づけるようになると、ご自身の体調を知る手がかりにもなります。

4. 中高年に増えるドライマウスと、全身の病気との関係

日本では、特に中高年以降の方でドライマウスを訴える人の割合が、年々増えています。ある研究によると、65歳以上の4人に1人がドライマウスの症状を自覚しているとされています。

特に、糖尿病の方、高血圧などの持病がある方、血圧を下げるお薬を服用している方などは、その傾向が顕著に現れます。歯周病が糖尿病と関連が強いことはよく知られていますが、お口は体とつながっている、いわば全身への入り口です。乾燥という現象も含めて、お口は全身と密接に関わっている場所なのです。

「ドライアイ」は気にしていても、「ドライマウス」という言葉はあまり意識したことがないという方も多いと思います。ドライマウスの方は、「喋りづらい」「物が食べづらい」「口の中がヒリヒリする」「炎症が起こりやすい」といった自覚症状から気づかれるケースが多くあります。唾液には食べ物をまとめる役割もあるため、飲み込みにも関わってくる大切な存在です。

5. 今日からできる「お口の乾き」対策

口の乾きの対策として、まず大切なのはこまめな水分補給です。

このとき、冷たいお茶やコーヒーではなく、できれば常温の水が理想的です。ただし、暑くて熱中症になりそうなときは、もちろん冷たいお茶で体を冷やすことも大切です。状況に応じて使い分けながら、お口の乾きを潤すという点では水がおすすめです。

また、唾液を積極的に出すために、唾液腺を刺激するガムやタブレットを使うのも有効です。当院では、ご自身の唾液が減っているかどうかを実際に測ることもできますし、乾燥の程度に応じた口腔ケア製品や保湿ジェルの使い方をご指導することも可能です。普段あまり意識していなかった方ほど、「唾液を測る」という方法があることに驚かれます。

6. まとめ:気づかないうちに進む前に、定期的なチェックを

乾燥に伴って、虫歯や歯周病も進みやすくなってしまいます。そうした問題が進むと、被せ物や入れ歯、場合によってはインプラントが必要になるケースもあります。

もちろん、そうなっても治療ができないわけではありません。当院では一口腔単位の治療として、悪くなった部分だけでなく、お口全体を含めた治療計画を立てることができます。問題が小さいうちにご相談いただければ、ご負担も少なく、最小限の介入で済むことが多くあります。

夏は熱中症だけでなく、お口の乾燥も油断できないトラブルのひとつです。気づかないうちに虫歯や歯周病が進行する前に、定期的に歯科を受診してチェックを受けていただけると安心です。皆さんも、ぜひ夏の体調管理とあわせて、お口のケアも意識してみてくださいね。

執筆者:松山中平歯科クリニック 中平賢吾

歯の健康が人生を豊かにする。自由診療で手に入れる「噛める喜び」と生活の質の向上

2026/07/20

「最近、硬いものが噛みにくくなってきた」「歯のことが気になって、人前で思い切り笑えない」――。

こうしたお悩みは、単なるお口の問題にとどまりません。実は、歯の健康状態は全身の健康や、毎日をどれだけ楽しく過ごせるかという「生活の質」にまで、深く関わっています。

こんにちは。松山中平歯科クリニックの中平賢吾です。今回は、自由診療による治療が、皆さまの健康や生活の質をどのように高めてくれるのかについて、お話ししていきたいと思います。

目次

歯の健康は全身の健康の土台
自由診療がもたらす「噛み合わせの安定」という価値
「食べる」「笑う」が生活の質を大きく変える
自由診療は本当に高い?長い目で見た経済性
50代・60代だからこそ考えてほしい「お口のケア」
まとめ:歯を整えることは、自分自身への投資

1. 歯の健康は全身の健康の土台

お口の健康状態は、全身と非常に深いつながりを持っています。たとえば心臓の病気や糖尿病、認知症、さらには消化器系の疾患など、さまざまな全身の病気と密接に関係していることが分かっています。

そして、しっかり噛めるということは、それだけで栄養の吸収を良くし、健康な体を維持することにつながります。逆に、噛むことに不自由を抱えていると、食事の内容がかたより、体全体の調子にも影響が出てきてしまうのです。

ですから私は、歯の健康は全身の健康の「土台」だと考えています。お口のことを後回しにせず、しっかり向き合っていただきたいと思っています。

2. 自由診療がもたらす「噛み合わせの安定」という価値

では、自由診療によって具体的にどのような健康上のメリットが得られるのでしょうか。

自由診療では、歯の一本一本を精密に治療できるため、治療後の噛み合わせが非常に安定しやすくなります。

当院では、初めて来院された際に「一口腔単位」、つまりお口全体を一つの単位として考え、検査を行っています。噛み合わせが乱れている場合、一本ずつ被せ物をするのではなく、何本かをまとめて治療していくことも少なくありません。そうしなければ、お口全体としてきれいな噛み合わせにならないからです。

噛み合わせが安定すれば、しっかりと食べ物を噛めるようになり、消化吸収が改善されます。健康状態が整えば、免疫力の向上にもつながっていきます。さらに、インプラントやセラミック治療は長期的に安定して使えるため、歯を失うリスクそのものを大幅に減らすことができます。

3. 「食べる」「笑う」が生活の質を大きく変える

最近よく耳にする「QOL(クオリティ・オブ・ライフ)」という言葉があります。これは「生活の質」、つまりより良い生活を送るということを意味します。

歯がしっかり機能することで、まず食べる楽しみが増えます。栄養のバランスも良くなり、口元が美しくなることで、自信を持って笑顔でコミュニケーションを取れるようになります。

そうすると、社会活動や人間関係の質まで向上していきます。歯を整えることは、体の健康だけでなく、精神的な健康や幸福感にも大きな影響を与えてくれるのです。

実際に治療を受けられた方からは、「今まで食事が満足に取れなかったけれど、何でも食べられるようになって食事が楽しい」「人前で口を隠さずに笑えるようになった」「健康診断の結果も良くなった」といったお声をよくいただきます。歯の健康が整うと、人生そのものの満足度が大きく変わってくるのだと、私自身も日々実感しています。

4. 自由診療は本当に高い?長い目で見た経済性

「自由診療は高額」というイメージをお持ちの方は多いと思います。確かに、自由診療の費用は保険治療よりも高くなります。

しかし、精密さや耐久性といった点を考えると、その後の再治療が減り、追加の治療も少なくなっていきます。長い目で見れば、結果として経済的な負担が軽くなるケースが非常に多いと言えます。

目先の費用だけでなく、「この先、何度も治療を繰り返さずに済むかどうか」という視点で考えていただくことが大切だと思います。

5. 50代・60代だからこそ考えてほしい「お口のケア」

年齢を重ねると、どうしても歯のトラブルは増えてきます。特に50代・60代になると、これからの老後やセカンドライフを考える時期に差しかかります。

たとえばお仕事をリタイアされて、「これまで忙しくてできなかったことを、これから思い切りやろう」と思っているとき、美味しいご飯が食べられないというのは、本当に苦しいものです。

これから先の人生を健康的で充実したものにするために、お口のケアは非常に大切になってきます。自由診療で一度しっかりと検査・診断を行い、質の高い治療をしておけば、その後数十年にわたって、ご自身の歯を残しながらしっかり食べられる可能性が高まります。これは、人生を楽しむうえで何にも代えがたい価値だと感じています。

ご友人と外でお食事をして、笑い合いながら過ごす――そんな何気ない時間を心から楽しむためにも、「食べる」「笑う」に直結する歯と口元を、ぜひ大切にしていただきたいと思います。

6. まとめ:歯を整えることは、自分自身への投資

歯の健康は、全身の健康や毎日の生活の質に直結しています。

質の高い治療で歯を健康的に保つことは、自分自身への大きな投資です。当院では、自由診療を通じて、皆さまの健康な人生をしっかりサポートしてまいります。

「我が健康になることで人生が豊かになる」――これは本当に素晴らしいことだと思います。お口のことで気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。皆さまが、いつまでも美味しく食べ、心から笑える毎日を過ごせるよう、スタッフ一同、全力でお手伝いいたします。

執筆者:松山中平歯科クリニック 中平賢吾

8倍の拡大鏡で見逃さない。精密診断による虫歯・歯周病の早期発見

2026/07/13

執筆者:松山中平歯科クリニック 中平賢吾
前回は、虫歯や歯周病が繰り返される理由についてお話ししました。今回はその続きとして、精密診断による早期発見と、当院で行っているプロフェッショナルメンテナンスについてお話しします。「前の歯医者では虫歯がないと言われていた」という方も少なくありません。早く見つけることがなぜ大切なのか、どのように見つけているのかをご紹介します。
目次

早期発見が歯を守る一番のポイント
8倍の拡大鏡で見つける小さな虫歯
虫歯は歯と歯の間にできやすい
早期発見がもたらす将来のメリット
歯科衛生士と歯科医師のダブルチェック
まとめ:精密な診断で生涯歯を守る

1. 早期発見が歯を守る一番のポイント
虫歯や歯周病は、早期に発見できれば治療の規模が小さくて済みます。
小さい虫歯であれば歯を削る量を最小限に抑えられますし、歯周病も初期段階であれば簡単なクリーニングで改善することが多いのです。つまり、早期発見こそが歯を守るうえで一番のポイントになります。「簡単なクリーニングで改善する」と聞けば、なおさら早く受診していただきたいですね。

2. 8倍の拡大鏡で見つける小さな虫歯
当院では、特に8倍の拡大鏡を使って、歯を1本1本丁寧にチェックしています。
肉眼ではどうしても確認できない小さな虫歯があります。歯と歯の間は重なっていて、しかも暗いため、見逃しがちな場所です。こうした8倍の拡大鏡やマイクロスコープを使うと、歯ぐきのわずかな炎症や小さな虫歯、歯のひびなども発見することができます。患者さんご自身が気づいていない歯周病を見つけることも可能になります。

3. 虫歯は歯と歯の間にできやすい
拡大鏡で特に見つけやすくなるのが、歯と歯の間の虫歯です。実は、多くの方は歯と歯の間にしか虫歯ができません。
なぜなら、皆さん歯ブラシはするけれど、フロスはしないからです。そのため歯と歯の間は虫歯になりやすく、しかもその部分はとても発見されづらいのです。拡大鏡を使えば、こうした歯と歯の間の虫歯や、歯と歯ぐきの境目、いわゆる歯周ポケットの中の状態までしっかり見ることができます。
虫歯は最初、変色といって色が変わってきて、そこから少しずつ穴が開いていきます。最初に色の変化があった段階では経過を観察し、しっかり歯のお掃除を頑張っていただければ、そこで止まる虫歯もあります。その場合はカルテに「経過観察」と記録し、4か月に1回ほどのメンテナンスで進行していないかをチェックします。進んでいれば早めに治療しましょう、とご提案していきます。

4. 早期発見がもたらす将来のメリット
虫歯を小さい段階で治療できれば、歯自体の寿命を延ばすことができます。虫歯が大きくなって神経を取るようなことになると、歯の寿命は短くなってしまうからです。早い段階での治療は、治療回数も減らせますし、大きな治療にならないため費用も抑えられます。
歯周病も、早期に発見して治療すれば元に戻り、改善していきます。けれども進行してしまうと「不可逆性」といって元に戻らなくなり、歯を失うことにもつながります。なるべく早く発見することで、歯を失うリスクを大幅に減らすことができるのです。

5. 歯科衛生士と歯科医師のダブルチェック
当院では、歯科衛生士が専門的なメンテナンスを担当しています。メンテナンスをすると、歯と歯の間の虫歯などが非常に発見しやすくなります。
当院の場合、まず歯科衛生士が全体をきれいにお掃除し、歯石もすべて取ったうえで、私がチェックしていきます。歯科衛生士も4倍の拡大鏡を使ってメンテナンスをしているため、取り残しは非常に少なくなっています。最後に私がお口の中を一通りチェックし、虫歯はないか、歯石の取り残しはないか、歯周病はどうかを確認します。
1人だけで診ると見逃してしまうこともあります。歯科衛生士がチェックし、私もチェックする。このダブルチェックによって、見逃しを減らすようにしています。これが安心材料のひとつになっているのではないかと思います。

6. まとめ:精密な診断で生涯歯を守る
実際に精密な診断を受けられた方からは、嬉しい声をいただきます。「前の歯医者で虫歯がないと言われていた」という方の中に、実は大きな虫歯がそのままになっていた方もいらっしゃいます。

早期発見できれば治療の規模が小さくて済む
8倍の拡大鏡で歯と歯の間や歯周ポケットまで確認できる
虫歯は歯と歯の間にできやすく、フロスでの清掃が重要
早期治療は歯の寿命を延ばし、費用も抑えられる
歯科衛生士と歯科医師のダブルチェックで見逃しを防ぐ

当院では初診時に、虫歯から歯周病、噛み合わせまで一通りチェックします。「実は噛み合わせが悪くて肩が痛かった」「頭痛がしていた」という方が、治療によって改善したケースもあります。
虫歯や歯周病は、早く見つけるほど治療が簡単になります。精密な診断を行うことで、生涯を通じて歯を健康に保つことができます。ぜひ定期的なプロフェッショナルメンテナンスを受けて、ご自身の歯を守っていただければと思います。気になることがあれば、どうぞお気軽に松山中平歯科クリニックへご相談ください。