前歯を失ったら。インプラントで見た目と機能を補う

2026/10/12

秋晴れの心地よい日が続くようになりました。前歯を失ってしまい、人前で笑うことや話すことをためらうようになった、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

こんにちは。松山中平歯科クリニックの中平賢吾です。今回は、前歯が担っている役割と、前歯を失ったときの治療、とくにインプラントで補う場合の流れや注意点についてお話ししていきます。

目次

前歯が担う3つの役割
前歯を補う3つの治療法
前歯のインプラント治療の流れ
前歯ならではの難しさ
治療期間とリスクについて
まとめ:前歯を失ったら、まずはご相談を

前歯が担う3つの役割

前歯は、笑ったときや話をしているときに唇から見えやすい場所にあります。白く整った前歯がのぞくと、健康的で若々しい印象になります。お顔の印象を左右することが、前歯の役割の一つめです。

前歯が見た目の印象、発音、食べ物を噛み切るという3つの役割を担っていることを示した図
噛む力は奥歯より弱くても、役割は3つあります

二つめは、きれいに発音することです。前歯がないと空気が漏れてしまい、話しづらくなります。

三つめは、食べ物を噛み切ることです。食事のときは、まず前歯で適当な大きさに噛み切り、それを奥歯に運んで細かく噛み砕いています。

噛む力そのものは奥歯より弱いのですが、前歯はこのように3つもの役割を果たしています。前歯を失ったときには、噛めるかどうかだけでなく、見た目や話しやすさまで含めて考えることが大切です。

前歯を補う3つの治療法

前歯を失ったときの治療法には、大きくブリッジ、入れ歯、インプラントの3つがあります。

前歯を補う治療法として、ブリッジ・入れ歯・インプラントの3種類と、それぞれの注意点を示した図
良い点と注意点の両方を比べて選びます

ブリッジは、失った歯の両隣の歯を削り、連結した被せ物を装着する方法です。違和感が少なく、噛み心地も自分の歯に近いのですが、削った歯には失った歯の分の力もかかるため、負担が大きくなります。

入れ歯は、残っている歯にバネをかけて支える方法です。歯を大きく削らずにすみ、治療期間も短いのですが、しっかり固定されているわけではないため、慣れるまで発音に違和感が出ることがあります。

インプラントは、あごの骨にチタン製のインプラント体を埋め、その上に人工の歯を装着する方法です。ほかの歯に負担をかけずに治療でき、見た目も自然です。ただし手術が必要で、治療期間はブリッジや入れ歯より長くなります。保険の適用がない自由診療で、費用も高くなります。

前歯のインプラント治療の流れ

インプラント治療は、検査から始まります。問診で全身の状態をお聞きし、レントゲンやCTで歯や骨の状態を詳しく調べます。当院では、インプラント治療を受けられる方全員に血液検査もお願いしています。

検査と治療計画、インプラントを埋める手術、骨と結合するのを待つ期間、人工歯の装着という治療の流れを示した図
前歯では手術の日に仮歯を入れることがあります

次に、CTを利用したシミュレーションソフトで、どこにどのようにインプラントを埋めるのかを図でお見せしながら、治療計画をご説明します。

手術は局所麻酔で行い、本数にもよりますが1時間前後です。入院の必要はありません。その後、骨とインプラントが結合するのを待ち、型取りと調整を経て人工歯を装着します。

前歯の場合は、手術の際に人工歯の土台となる部品まで取り付けて、仮歯を装着することがあります。仮歯はプラスチック製で、日常生活に支障が出ないよう見た目に自然なものを作製します。ただし最終的な歯に比べると強度が劣るため、長く使い続けることはできません。

前歯ならではの難しさ

前歯のインプラントには、奥歯とは違う難しさがあります。

上あごの前歯の骨が薄いこと、下の前歯は埋めるスペースが狭いこと、見た目を考えた位置と角度が必要なことを示した図
事前の検査と治療計画が大切です

上あごの骨は、下あごに比べてもともと薄くなっています。前歯のすぐ上には鼻からの空気の通り道があるため、高さの面でも幅の面でも骨に余裕がありません。その中にきちんと納まるよう、角度や方向に気をつけて埋める必要があります。

下の前歯は上の前歯に比べて小さく、インプラントを埋めるスペースも狭くなっています。こちらも慎重な手術が求められます。

さらに、前歯は見た目を左右する歯です。左右の歯との位置関係や前後の傾き、装着する人工歯の大きさや形まで考えたうえで治療計画を立て、計画どおりに埋めることが大切になります。

人工歯の色や形、大きさ、厚みについては、ご希望を遠慮なくお伝えください。仕上がりにご満足いただくためにも、十分にお話をうかがいたいと思います。

治療期間とリスクについて

インプラント治療にかかる期間は、目安として3か月〜6か月程度です。通院は、状態やほかの歯の治療の有無にもよりますが、半月から1か月に1回程度です。

前歯のインプラント治療にかかる期間が3か月から6か月程度であることを示した図
通院は半月〜1か月に1回程度です

外科手術ですので、手術中に体調が急変したり、感染が起こったりするリスクがあります。事前の検査を十分に行い、綿密に計画を立てたうえで、感染予防に努めて手術を行います。術後に腫れが出る方もいらっしゃいます。

治療後は、強い力や噛み合わせの変化による人工歯の破損、汚れが取りきれていないことなどによるインプラント周囲炎、まれにインプラントが骨と結合せず抜け落ちてしまうことが起こる場合があります。喫煙は、傷の治りや骨との結合を妨げる要因になりますので、禁煙をお願いしています。

こうしたリスクを抑えるために、治療後は4か月〜半年に一度のメンテナンスにお越しいただいています。

まとめ:前歯を失ったら、まずはご相談を

前歯は、見た目、発音、噛み切るという3つの役割を担う大切な歯です。前歯を失ったときは、そのままにせず、早めにご相談いただきたいと思います。

前歯は見た目と発音と噛み切る役割を担うこと、治療法にはそれぞれ特徴があること、早めの相談が大切であることを示した図
まずは当院にご相談ください

ブリッジ、入れ歯、インプラントにはそれぞれ特徴があり、どれが合うかはお口の状態やご希望によって変わります。当院では無料カウンセリングで、お口の状態を拝見したうえで治療方法をご提案しています。

費用については、当院の費用についてのページに掲載しております。ご検討の際の参考になさってください。

松山市駅から徒歩2分の当院では、前歯を失った方のご相談も承っております。ご予約はお電話のほか、WEB予約からも承っております。

自由診療(保険適用外)について

治療内容:前歯のインプラント治療

費用(税込):1本失い、インプラントを1本入れた場合:41万8,000円

治療期間・回数の目安:治療期間は3か月〜6か月程度、通院は半月〜1か月に1回程度です。治療後は4か月〜半年に一度のメンテナンスが必要です。

主なリスク・副作用:

  • 外科手術のため、手術中の体調の急変や感染が起こるおそれがあります
  • 強い力や噛み合わせの変化により、人工歯が破損することがあります
  • 汚れが取りきれていないことなどにより、インプラント周囲炎が起こることがあります
  • まれに、インプラントが骨と結合せず脱落することがあります

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。症状や治療の経過・効果には個人差があります。本記事で扱う治療には自由診療(保険適用外)が含まれます。詳しくは歯科医師にご相談ください。

執筆者:松山中平歯科クリニック 中平賢吾