その歯ぎしり、ストレスのサインかも。リスクと今夜からのケア

2026/08/17

「夜、歯ぎしりしていたよ」とご家族から言われたことはありませんか。あるいは日中、ふと気づくと奥歯を強く噛みしめている。そんな経験のある方は少なくないと思います。

こんにちは。松山中平歯科クリニックの中平賢吾です。私は歯科医師であると同時に、アロマテラピー1級の資格を持っています。今回はその知識も交えながら、歯ぎしり・食いしばりとストレスの関係、そしてご自宅でできるケアについてお話ししていきます。

目次

歯ぎしり・食いしばりはストレスのサイン
放置すると起こること
マウスピースでできること、できないこと
香りを使ったセルフケア
もうひとつ大切なのは呼吸です
まとめ:歯の治療と生活習慣、両方から整える

歯ぎしり・食いしばりはストレスのサイン

歯ぎしりや食いしばりは、ストレスが原因で起こることが非常に多いものです。眠っている間のことですから、ご自身ではなかなか気づけません。

歯ぎしりや食いしばりに気づくきっかけになる4つのサインを挙げた図
ひとつでも当てはまれば一度ご相談ください

日中の食いしばりも同じです。仕事や家事に集中しているとき、無意識に奥歯を噛みしめている方は思いのほか多くいらっしゃいます。

「ストレスがある」と自覚していなくても、体のほうが先に反応していることがあります。歯ぎしりは、その反応が歯にあらわれたものだとお考えいただくと分かりやすいかもしれません。

ご家族に指摘されて初めて気づいた、という方が実際とても多いのです。心当たりのある方は、一度お口の中を診させていただく価値があります。

放置すると起こること

そのままにしておくと、まず歯そのものがすり減っていきます。詰め物やかぶせ物が割れる、歯そのものが割れる、といったことも起こります。

歯ぎしりを放置すると歯のすり減りから頭痛や肩こりまで起こりうることを示した図
噛みしめは体全体に負担をかけます

影響はお口の中だけにとどまりません。顎関節症、頭痛、そして肩こりにつながることもあります。噛みしめるという行為は、それだけ体に負担をかけているのです。

とくに詰め物やかぶせ物が入っている歯は注意が必要です。強い力が繰り返しかかることで、材料が耐えきれずに欠けたり外れたりすることがあります。

歯ぎしりや食いしばりで得をすることは、ひとつもありません。気づいた時点で手を打っていただきたいと思います。

マウスピースでできること、できないこと

歯ぎしりが強い方には、歯を守るためのマウスピース(ナイトガード)を使う治療があります。眠っている間の歯の摩耗や負担を軽くするうえでは、たいへん効果的です。

ナイトガードで歯を守れる一方、ストレスという原因は解決できないことを比べた図
歯を守りながら原因にも手を入れる二本立てで

ただ、正直にお伝えしておきたいのですが、これは対症療法です。いま起きていることを緩和するためのもので、原因そのものを解決してくれるわけではありません。

ですから、頭痛が続く、肩こりが治らないといった症状については、根本的なところから見ていく必要があります。つまり、ストレスそのものを減らす工夫が欠かせないということです。

マウスピースで歯を守りながら、並行して原因のほうにも手を入れていく。この二本立てで考えていただくのがよいと思います。

香りを使ったセルフケア

ストレスを和らげる方法のひとつが、香りを使ったセルフケアです。当院でも以前からアロマを取り入れており、その効果をきちんと学びたいと思ったことが、私が資格を取ったきっかけでした。

ラベンダー、ベルガモット、ゼラニウムの香りの特徴を並べた図
ティッシュに1滴垂らして枕元に置くだけで十分です

リラックス効果があるといわれるのがラベンダーです。ベルガモットは気持ちを明るくしてくれる爽やかな香り、ゼラニウムは自律神経のバランスを整える働きがあるといわれています。

使い方は難しくありません。ティッシュに精油を1滴垂らして枕元に置いていただくだけで十分です。寝る前に軽く香りを取り入れると、心と体が落ち着いて深く眠れるようになり、それが歯ぎしりの軽減につながることがあります。

香りの好みは人それぞれです。ご自身が心地よいと感じる香りの中から、リラックスできるものを選んでいただくと、より深く眠れる香りに出会えるはずです。

もうひとつ大切なのは呼吸です

香りと合わせてぜひ意識していただきたいのが、呼吸です。交感神経が優位になっていると、どうしても呼吸が浅くなってしまいます。

鼻から4秒で吸い、6秒で吐く呼吸をくり返して副交感神経を優位にする流れを示した図
深呼吸は1日に何回行っても構いません

おすすめは、鼻から4秒かけてゆっくり吸い、6秒かけてゆっくり吐く方法です。これを数回繰り返すと副交感神経が優位になり、体が眠りやすい状態に整っていきます。顎の力みも抜けやすくなります。

深呼吸は、それだけでも十分な効果があります。1日に何回行っていただいても構いません。疲れたなと感じたときに、体を伸ばしながらゆっくり呼吸をするだけで、頭がすっきりして気持ちもリフレッシュできます。

生活習慣の面では、ベッドにスマートフォンを持ち込まない、といった小さなことから始めていただくのもよいと思います。

まとめ:歯の治療と生活習慣、両方から整える

歯ぎしりや食いしばりは、歯だけの問題ではありません。噛み合わせを含めたお口全体、そしてそれを取り巻く生活習慣まで含めて考えていく必要があります。

マウスピース、香りと呼吸、噛み合わせと生活習慣の見直しという3つの対策を示した図
歯の治療と生活習慣の両方から整えます

当院では一口腔単位の治療を大切にしていますが、それはお口の中だけを見るという意味ではありません。生活習慣も含めてアドバイスさせていただいています。

日ごろのケアについては、虫歯・歯周病予防のページでもご案内しています。あわせてご覧いただければと思います。

朝起きたときに顎がだるい、歯科医院で歯がすり減っていると言われた。そうした心当たりがある方は、早めにご相談ください。そのうえで、日常では香りと呼吸を取り入れて、心を緩めていっていただければと思います。

どのような対応が向いているかは、噛み合わせの状態によって変わります。無料カウンセリングも行っておりますので、まずはお気軽にお越しください。

松山市駅から徒歩2分の当院では、噛み合わせまで含めて歯ぎしりの原因を一緒に考えていきます。ご予約はお電話のほか、WEB予約からも承っております。

執筆者:松山中平歯科クリニック 中平賢吾