人生100年時代、歯は健康資産。予防が出費を抑える理由

2026/08/24

人生100年時代といわれるようになりました。80歳までと思っていた人生設計に、さらに20年が加わったことになります。その間、私たちはずっと自分の歯を使い続けます。

こんにちは。松山中平歯科クリニックの中平賢吾です。私は歯科医師であると同時に、FP2級(ファイナンシャル・プランニング技能士)の資格を持っています。今回はその視点も交えて、歯の予防とお金を守ることのつながりについてお話ししていきます。

目次

94年間、使い続けられるものはほかにありません
歯を失うことは、家計にも影響します
予防にかかる費用を考えてみる
ただし、通えばよいというわけではありません
資産設計と、歯の治療計画は似ています
まとめ:歯を守ることは、人生を守ること

94年間、使い続けられるものはほかにありません

いちばん早く生えてくる大人の歯は、6歳ごろから使い始めます。仮に100歳まで生きるとすれば、その歯を94年間使い続けることになります。

6歳で生える大人の歯を100歳まで使うと94年間になることを示した図
無傷で使い続けるには予防が欠かせません

身の回りを見渡してみてください。94年間、無傷で使えたものが何かあるでしょうか。家でさえ、その間には建て直したり、補修したりしますよね。

無傷のまま94年というのは、正直なところ奇跡に近いことです。だからこそ、その奇跡を起こすために予防が大切になってくるのです。

しかも歯は、毎日休みなく働き続けます。食事のたびに強い力がかかり、酸にもさらされる。これほど過酷な条件で使われる部位は、体の中でもそう多くありません。

歯を失うことは、家計にも影響します

大人の歯は、一度失われると二度と生えてきません。そして歯を失うと、食べられるものが制限されます。

歯を失うと食事が制限され、健康を損ない、医療費や介護費が増えるまでの流れを示した図
歯を守ることはお金を守ることにつながります

食生活が制限されれば、体の健康そのものを損ないます。その結果として、医療費や介護費の増加につながっていくのです。

つまり、歯を守ることは、そのままお金を守ることに直結しています。失ってからの治療にも当然費用がかかりますし、それが複数本ともなれば、老後の資金計画にも小さくない影響が出てきます。

噛めないものが増えると、食べるものが偏ります。やわらかいものばかりを選ぶようになり、栄養のバランスが崩れていく。歯の問題が体全体に広がっていくのは、こうした道すじです。

予防にかかる費用を考えてみる

一方で、予防にかかる費用はどうでしょうか。定期検診やクリーニングは、1回あたり数千円程度です。

定期検診やクリーニングの1回あたりの費用、通う頻度、年間の目安を並べた図
定期検診・クリーニングの目安です。内容により異なります

4か月に1回、あるいは半年に1回のペースであれば、年間で1万円から2万円ほど。この程度の負担でお口の健康を保ち、将来の大きな出費を防げるのだとすれば、費用対効果は非常に高いといえます。

これは今40代、50代、60代の方にも当てはまりますが、私が特にお伝えしたいのはお子さんのことです。これからお子さんには、物価の上昇も含めていろいろな場面でお金がかかります。そのうえ歯にまで大きな費用がかかるのは、ご家庭にとって大きな負担です。小さいうちに予防の習慣をつけておくことが、いちばんの備えになります。

ただし、通えばよいというわけではありません

ここは正直にお伝えしておきたいのですが、定期検診に通いさえすれば歯が守れる、というわけではありません。

虫歯や歯周病の有無を見るだけの予防と、噛み合わせまで確認する予防を比べた図
ご自宅のセルフケアとの両輪が欠かせません

虫歯があるかないか、歯周病があるかないかを見るだけでは不十分です。噛み合わせもきちんと確認して、ここに負担がかかっているから少し削って調整しましょう、といったところまで診てくれるかどうか。そこまで行う予防でなければ、期待した効果は出にくいのです。

そしてもうひとつ、定期的な受診にプラスして、ご自宅でのセルフケアが欠かせません。この二つは両輪です。ご自身できちんと磨いたうえで、定期的に歯科医院で歯石を取り、歯周病の治療や噛み合わせの調整を受ける。歯科医院に行くだけで歯が守れるわけではない、という点はぜひ覚えておいてください。

資産設計と、歯の治療計画は似ています

ファイナンシャルプランニングでは、ご自身が何歳のときにどうなるのかを見通しながら、何を優先するかを考えて計画を立てていきます。

資産を分散して長期で守る考え方と、お口全体を長期で計画する治療の考え方を比べた図
考え方の骨組みは同じです

歯の治療も、実はよく似ています。資産を分散して守るのと同じで、歯も1本ずつ治していくのではなく、お口全体を見て予防し、治療していくことが大切です。

1本ずつ治していっても、ほかがだめになってしまえば結果は変わりません。当院が掲げる一口腔単位の包括治療は、まさにライフプランの設計に近い考え方です。その場だけの短期的な治療ではなく、長期的な視点で計画を立てることが、将来の安心につながっていきます。

何歳のときに何が起こりうるかを想定して、そこから逆算して備える。お金の計画でも、お口の計画でも、考え方の骨組みは同じだと感じています。

まとめ:歯を守ることは、人生を守ること

歯は健康資産であり、人生100年時代の生活を支える基盤です。食べることは、そのまま生きることに直結しています。

歯は健康資産であること、予防は費用対効果が高いこと、お口全体を長期で計画することを示した図
今日から予防を意識していただければと思います

当院では一口腔単位の包括治療を行っております。1本の歯だけを見るのではなく、お口全体をひとつの単位として、長い時間軸で計画を立てていきます。

歯を守ることは、人生を守ることにつながります。ぜひ今日から予防を意識していただければと思います。ご自身に合った検診の間隔やケアの方法については、お気軽にご相談ください。

当院の費用については、ホームページの費用についてのページにも掲載しております。あわせてご覧いただければと思います。

松山市駅から徒歩2分の当院では、噛み合わせまで確認する定期検診を行っています。ご予約はお電話のほか、WEB予約からも承っております。

執筆者:松山中平歯科クリニック 中平賢吾