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その肩こりや頭痛、原因は「歯ぎしり・食いしばり」かもしれません

2026/04/06

執筆者:松山中平歯科クリニック 中平賢吾
最近、歯ぎしりや食いしばりに悩む方が増えています。これは癖のひとつではありますが、やっかいなのは多くの方が無意識のうちに行っているという点です。「自分は大丈夫」と思っていても、実は気づかないうちに歯や体に大きな負担をかけているかもしれません。今回は、歯ぎしり・食いしばりが体に与える影響と、ご自身でできる対策についてお話しします。
目次

自分では気づきにくい歯ぎしり・食いしばり
歯や顎にかかる驚くべき負担
肩こりや頭痛との意外なつながり
原因の多くはストレスにあり
自分でできるセルフチェックと予防
まとめ:歯を守るために早めの相談を

1. 自分では気づきにくい歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは、基本的に無意識で行う方がほとんどです。当院でも、初診で来院された方のお口の中を拝見すると「歯ぎしり・食いしばりがありますよ」とお伝えするケースが少なくありません。
ご自身では気づいていない方もかなりいらっしゃいます。たとえば肩こりや首の痛み、頭痛にお悩みの方は、比較的、歯ぎしりや食いしばりをしている可能性が高いのです。
では、どのように判断するのか。歯がすり減っていれば歯ぎしりのサインですし、頬の内側やベロ(舌)に歯型の跡がついていれば食いしばりのサインです。こうした特徴から、診察の際に見極めることができます。

2. 歯や顎にかかる驚くべき負担
歯ぎしり・食いしばりの直接的な影響は、歯と顎に非常に大きな負担がかかることです。
噛み続けると、歯には100キロ以上の力がかかると言われています。これほどの力がかかり続ければ、歯はそう長くは持ちません。実際、その負担で歯が割れてしまうことも少なくないのです。また、強い力で歯ぎしりを続けると顎にもかなりの負担がかかり、顎関節症を引き起こすこともあります。
食事のときの噛む力とは比べものにならないほどの力が、無意識のうちにかかり続けているのです。

3. 肩こりや頭痛との意外なつながり
食いしばりを続けると、かなり多くの筋肉を使います。噛む筋肉は頬のあたりだけではありません。ちょうどこめかみから髪の生え際あたりを含む「側頭筋」という広い筋肉も使います。そのため、偏頭痛が起こることもあります。
さらに、噛む筋肉は肩へとつながっています。筋肉は全身でつながっているため、噛む筋肉を使い続けることで肩が凝るといった症状にもつながるのです。原因不明の肩こりや頭痛の裏に、歯ぎしり・食いしばりが隠れているケースは決して珍しくありません。

4. 原因の多くはストレスにあり
歯ぎしり・食いしばりは、ストレスと深く関係していると言われています。日中に受けたストレスが、寝ている間の無意識の緊張となって現れ、歯ぎしりや食いしばりにつながることが多いのです。
「食いしばりは寝ている間のもの」と思われがちですが、実は日中にもずっと噛みしめ続けてしまう方がいらっしゃいます。これはTCH(ティース・コンタクティング・ハビット)と呼ばれる癖で、常に歯に負担がかかってしまいます。
本来、上下の歯はなるべく離れているのが理想です。唇は閉じていても、お口の中では軽く歯が開いている状態。ベロの先を前歯の裏あたりに軽く当て、上下の歯は1ミリほど開いている、これが理想的な状態です。

5. 自分でできるセルフチェックと予防
無意識の癖だからこそ、まずは気づくことが大切です。次のような点をチェックしてみてください。

朝起きたときに顎がだるい(寝ている間の歯ぎしりのサイン)
頬の内側やベロに歯型がついている
歯がしみる、歯に違和感がある

これらに当てはまる場合は、歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があります。
予防の基本は、ストレスを適切に管理し、リラックスする時間を持つことです。寝る前に軽いストレッチを行うと、睡眠中の歯ぎしり・食いしばりの軽減につながります。
日中は意識下にありますから、付箋に「歯と歯を離す」と書いて、テレビの横やパソコンの画面のそばなど、よく目につく場所に貼っておくのがおすすめです。それを目にするたびに、歯が当たっていないかチェックする。こうして少しずつご自身の行動を変えていくことができます。
一方、寝ている間はどうしても無意識です。そこで歯そのものを守るために有効なのが、ナイトガード(マウスピース)です。就寝中の歯への負担を軽減してくれます。睡眠の質はとても大切です。何時間にもわたる負担が毎日積み重なると、歯はやがて悲鳴を上げてしまいます。

6. まとめ:歯を守るために早めの相談を
歯ぎしりや食いしばりは、ご自身では気づきにくいものです。しかし放置すると歯が割れてしまうなど、歯の寿命を縮めることにもつながります。

肩こりや頭痛が続く方は、歯ぎしり・食いしばりを疑ってみる
朝の顎のだるさ、頬やベロの歯型はセルフチェックの目安
日中は「歯を離す」意識を、就寝中はナイトガードで歯を守る
ストレス管理とリラックスが何よりの予防に

少しでも気になることがあれば、どうぞお気軽に松山中平歯科クリニックへご相談ください。早めに対処することが、大切な歯を長く守ることにつながります。