なぜ虫歯や歯周病は繰り返されるのか?根本から解決する治療とは
執筆者:松山中平歯科クリニック 中平賢吾
6月4日は「虫歯の日」、そして6月4日から10日までは「歯と口の健康週間」です。今月はこれにちなんだ内容をお届けします。今回のテーマは、虫歯や歯周病がなぜ繰り返されるのか。「治療したはずなのに、また同じ歯が虫歯になる」「歯ぐきの問題を繰り返してしまう」、そんなお悩みの原因と解決策についてお話しします。
目次
トラブルを繰り返す2つの原因
「治療が精密でない」とはどういうことか
自由診療と保険診療の違い
被せ物が取れたときの注意点
毎日のケアと歯間清掃の使い分け
まとめ:早期発見・早期治療が将来を守る
1. トラブルを繰り返す2つの原因
治療を受けたのに何度も同じトラブルを繰り返してしまう。その理由は、大きく分けて2つあります。
ひとつは、治療自体が十分に精密ではなく、根本的な問題が解決していない場合。もうひとつは、患者さんご自身の日々のケアが十分でない場合です。この2つの原因にそれぞれ向き合うことが、繰り返しから抜け出す鍵になります。
2. 「治療が精密でない」とはどういうことか
たとえば保険診療では、使える材料や診療時間に一定の制限があるため、再発しやすい状況が残ってしまうことがあります。
時間内に手早く処置しなければならないと、きれいに詰めたつもりでも隙間があったり、きれいに被せ物を作ったつもりでも隙間があったりする場合があるのです。一方、自由診療ではより緻密な診断と治療時間の確保が可能ですので、質の高い材料を使って精密に治療できます。これによって、トラブルが再発するリスクを減らしていくことができます。
3. 自由診療と保険診療の違い
虫歯治療の場合、保険治療では銀歯を使うことがあります。この型取りの精度や被せ物自体の精度が悪いと、時間が経つにつれて被せ物の境目に隙間ができやすく、そこからまた虫歯になってしまうことがあります。「銀歯が取れた」という話をよく見聞きしますが、銀歯の中で虫歯が広がっていた、ということも結構あるのです。
その点、自由診療では時間をかけて丁寧に治療できるため、精度の高い被せ物が作りやすくなります。隙間ができにくくなるので、長期的に虫歯が再発しにくくなるのです。
4. 被せ物が取れたときの注意点
被せ物が取れてしまったとき、そのままもう一度押し込んでしまう方もいますが、これは注意が必要です。
被せ物が取れる理由は2つあります。ひとつは虫歯で取れてしまう場合、もうひとつは接着剤の劣化です。接着剤の劣化だけで、歯と被せ物の間に段差や隙間がないのであれば、もう一度付け直すことも可能です。しかし、歯や被せ物自体が合っていない場合には、作り直した方がよいでしょう。自己判断で押し込まず、一度歯科医院でご相談ください。
5. 毎日のケアと歯間清掃の使い分け
もうひとつの原因である日々のケアは、難しいことではありません。毎日の歯磨きと、歯と歯の間のケア。これが何より大切です。一番大切でありながら、一番難しいことでもあります。
ご自身では丁寧に磨いているつもりでも、実際には磨き残しがあるケースがあります。そのため、定期的に歯科衛生士に見てもらい、汚れの残しがないか、きちんと磨けているかを学んでいただくことが、虫歯や歯周病を防ぐことにつながります。
歯間ケアの道具は使い分けが大切です。ある程度の隙間がある場合には、汚れが取りやすい歯間ブラシがおすすめです。一方、フロスは通るけれど歯間ブラシが通らないという場合に無理やり入れると、歯ぐきを傷つけてしまうことがあります。その場合はしっかりフロスを通す方がよいでしょう。歯が重なっているところは汚れが溜まりやすく取れにくいので、普通の歯ブラシに加えて、1本だけの歯を磨くタフトブラシなどの補助器具を使うと、きれいにお掃除できます。
6. まとめ:早期発見・早期治療が将来を守る
予防の観点からも、自由診療にはメリットがあります。たとえば拡大鏡やマイクロスコープ(歯科用の顕微鏡)を使うことで、まだ小さな虫歯を早期に発見でき、治療が必要になっても最小限の処置で済ませることが可能になります。
トラブルを繰り返す原因は「治療の精密さ」と「日々のケア」
保険診療は時間や材料に制限があり、隙間が残りやすい
被せ物が取れたら押し込まず、まず歯科医院へ
歯間ブラシとフロスは隙間の状態に合わせて使い分ける
マイクロスコープなどによる早期発見で最小限の治療に
虫歯や歯周病を繰り返さないためには、原因を根本から解決する治療がとても大切です。長期的に見ると、自由診療でしっかり治療を行うことは、実は費用的にも身体的にも負担が少ないということがあります。トラブルを繰り返さない治療を目指して、気になる方はどうぞお気軽に松山中平歯科クリニックへご相談ください。
