歯周病を防ぐ生活習慣。毎日のケアで全身の健康を守る
執筆者:松山中平歯科クリニック 中平賢吾
前回までインプラントや審美治療についてお話ししてきましたが、今回は歯周病を予防するための健康的な生活習慣についてお話しします。歯周病は口の中だけでなく、心臓病や糖尿病など全身の病気と深く関わっています。毎日の歯磨きや食生活、そして禁煙まで、生活の中でできる予防法をご紹介します。
目次
歯周病予防が全身の健康を守る理由
歯周病のための歯磨きは「磨き方」が肝心
歯がしみる原因は歯ぎしりかもしれない
食生活が歯ぐきの健康を左右する
喫煙が歯周病を悪化させる仕組み
まとめ:50代・60代こそ油断は禁物
1. 歯周病予防が全身の健康を守る理由
歯周病は口の中だけでなく、心臓病や糖尿病、脳梗塞などの全身疾患と深い関わりがあります。歯周病を予防することは、お口の健康だけでなく全身の健康も守ることにつながります。これこそが、歯周病予防がとても重要である理由です。
2. 歯周病のための歯磨きは「磨き方」が肝心
歯磨きは、回数や時間だけでなく、磨き方がとても大切です。実は、虫歯のための歯磨きと歯周病のための歯磨きは方法が違います。
虫歯を予防するには歯の部分を磨けばよいのですが、歯周病の場合は歯と歯ぐきの境目を丁寧に磨いていく必要があります。特に歯ぐきを傷つけないよう、力を入れすぎないことがポイントです。歯と歯ぐきの境目に、歯ブラシの毛先が斜め45度くらいで当たるように磨くと、歯周病予防に非常に効果的です。さらに、歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯と歯の間の汚れをしっかり取ることも大切です。
3. 歯がしみる原因は歯ぎしりかもしれない
歯と歯ぐきの境目に浅い溝ができて、冷たいものがしみる。こうした症状の原因は、実は歯ブラシではないと最近では言われています。
かつては歯にできる溝は歯ブラシの圧が強すぎるためと言われていましたが、歯はそれほどもろくなく、そう簡単には削れません。今、最も有力とされているのは歯ぎしりや日常的な食いしばりです。寝ている間は無意識ですから、自分では歯ぎしりに気づいていない方も多くいらっしゃいます。歯科医院で診ると、歯が削れていることからすぐにわかります。こうした自分では気づかないことを見つけるためにも、定期的な検診が必要なのです。
4. 食生活が歯ぐきの健康を左右する
糖分や炭水化物が多い食生活は、虫歯を増やすだけでなく、歯周病菌を増やす原因にもなります。また、栄養バランスが偏ると歯ぐきの免疫が下がり、これも歯周病のリスクを高めてしまいます。
野菜や果物、お魚、タンパク質などをバランスよく取ることで、歯ぐきや骨を健康に保ち、歯周病を予防することができます。お口の健康は、毎日の食事と切り離せないのです。
5. 喫煙が歯周病を悪化させる仕組み
喫煙は歯ぐきの血行を悪くします。タバコによって血管がぎゅっと縮んでしまうのです。
歯周病は感染症で、血液中の免疫細胞が歯周病菌と戦ってくれます。けれども、その免疫細胞が通る血管が喫煙で閉まってしまうと、助けに行こうにも行けなくなってしまいます。その結果、免疫機能が低下して歯周病が悪化する。喫煙は歯周病の最大のリスク要因の一つです。進行スピードも速まり、治療をしても効果が著しく下がるため、予防のためにはぜひ禁煙をしていただきたいと思います。禁煙が難しい方も、せめて口元のケアはしっかりとお手入れしてあげてください。
6. まとめ:50代・60代こそ油断は禁物
歯周病は定期検診による早期発見が欠かせません。早く見つかれば治療も簡単で、トータルの費用も少なく済みます。当院では患者さんのお口の環境に合わせたプロフェッショナルケアを行い、歯周病予防だけでなく全身の健康管理もサポートしています。
歯周病予防の歯磨きは、歯と歯ぐきの境目を斜め45度で磨く
歯がしみる原因は歯ブラシより歯ぎしりの可能性が高い
バランスの良い食事が歯ぐきと骨を健康に保つ
喫煙は免疫を低下させ、歯周病を悪化させる
50代・60代は自覚症状がなくても進行していることがある
特に50代・60代の方は、歯周病がかなり進行していても自覚症状がないことがあります。「痛みがないから大丈夫」という油断が一番の危険です。違和感や気になることがあれば、専門家の目でしっかりチェックしてもらうことが大切です。
歯周病予防に取り組むことは、糖尿病や高血圧といった生活習慣病の予防にもつながり、生活の質を大きく向上させてくれます。歯周病予防は、人生を健康的に長く楽しむためにとても重要です。今日のお話をきっかけに、ぜひ毎日の生活習慣を見直してみてください。気になることがあれば、どうぞお気軽に松山中平歯科クリニックへご相談ください。
