DR.ケンゴの歯~トフル・ライフ 放送内容

当院の院長、中平賢吾先生がパーソナリティーをつとめる、ラジオ番組
「DR.ケンゴの歯~トフル・ライフ」(南海放送:「ニュースな時間」内で放送。)の放送内容のご紹介です。
2025.08.06日放送
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DR.ケンゴの歯~トフル・ライフ。この番組は、松山中平歯科クリニックの提供でお送りします。歯の健康についてお送りするコーナー、お話は、松山中平歯科クリニック、中平賢吾院長です。よろしくお願いします。 -
よろしくお願いします。 -
先生、今月はいつもとは少し違ったお話をしてくださると伺っております。 -
はい。実はですね、ゴールデンウィーク明けからのことなのですが、私の妻が「抗NMDA受容体脳炎」という病気にかかりまして。今月は、その体験や病気について、私の立場からお話しさせていただければと思います。 -
私も先生から奥様のお話を5月の末に伺ったのですが、初めて聞く病名でしたので、過去の経験がなかったからお声がけすることもできずに……。 -
本当に、今回の病気になって、様々なな人の助けを借りながら、ようやくここまで来られたという感じです。 -
この病気のことを知らない方のために、少しでも病気のことを知っておいていただけたら、何か早く手が打てるのではないかということですよね。 -
そうですね。実はこの病気、僕も初めて耳にしたと思っていたのですが、発症前に妻と一緒に観た『8年越しの花嫁』という映画、これがまさにこの病気を題材にしている映画でして。 -
妻と一緒に観ていて、「こんな病気もあるんだね」なんて話をしていたのが4年ほど前です。まさかこんなことになるとは夢にも思っていませんでしたので、病名すら覚えていなかったのですが。こうして少しずつ皆様の中にも「こういう病気があるんだ」というのを、頭の片隅に覚えていただくだけで、身の回りの方が同じ状況になったときに「もしかして?」ということがあるかもしれません。 -
この抗NMDA受容体脳炎というのは、どちらかといえば若年女性に起こる病気ではあるので、ご自身の娘さんやお孫さん、年齢としては高校生ぐらいの方から発症するような病気です。「今までと違うかな」ということがあったら、気にかけてあげたほうがいいかなと思います。 -
そういった先生の思いも含めまして、今月はこの病気についてお話を伺っていきたいと思います。よろしくお願いします。 -
よろしくお願いします。 -
私もこの病気については何も知らないと言ってもいいぐらいなので、ぜひお話を聞かせてください。 -
はい。抗NMDA受容体脳炎というのは、自己免疫疾患の一つで、脳の神経細胞にあるNMDA受容体というものを、自分の免疫が誤って攻撃してしまうことで発症する病気です。 -
特徴的なのは、最初の症状が精神疾患のように現れるということです。 -
精神疾患というのは、例えばどういう感じなのでしょうか。 -
うちの妻の場合は、いわゆる躁うつ病のような状態や、統合失調症のような症状から始まりました。そのうち、私や、妻自身の母親の顔も認識できない、そんな状態になっていきました。 -
ご家族としては本当に驚かれたでしょうね。 -
明らかに普通ではないのだけれど、僕自身もこの病気のことを知らなかったので、はじめに受診したのは精神科だったんですね。そこで精神疾患として入院することになったのですが、その後にてんかんのような症状が出ることがあり、明らかにおかしいということで、こちらからお願いをして県立中央病院に救急搬送してもらったという感じです。 -
そこでやっと診断がついたんですね。 -
そうなんです。県立中央病院の救急科で初めて「抗NMDA受容体脳炎」という病名を聞きました。はじめは精神科に入院し、次の日には県立中央病院の救急科に診てもらいましたので、かなり早い段階で専門的な治療につながったのは幸いだったなと思います。 -
何か原因は分かったのでしょうか。 -
実はこの病気、患者さんの半数は卵巣奇形腫という腫瘍を併発するんです。うちの妻の場合も、卵巣に腫瘍が見つかって、これが原因だったということです。 -
その腫瘍が引き金になっていたということですか。 -
そう考えられてはいますね。そのため、最終的には卵巣奇形腫の摘出と、卵巣自体も摘出をする形になりました。 -
大変な手術だったかと思いますが、治療はどういったことをされたのでしょうか。 -
抗NMDA受容体脳炎というのは脳の炎症なので、まずはステロイドや免疫グロブリン療法といって、免疫を抑えるための治療をメインで行っていきました。 -
ただ、妻はそれに加えて自分で呼吸することも難しくなり、気管切開をして人工呼吸器を装着して治療を続けたという感じです。病院の先生方の献身的な治療のおかげで、手術後は劇的に回復をし、大体1ヶ月半ぐらいの入院で退院しました。ありがたいことに後遺症もなく、今は元気に過ごしています。 -
本当に良かったです。早く適切な治療ができたということも、この回復につながっていたんだと思いますが、いかがですか。 -
そうですね。精神的な症状が急に出たり、いつもと違うと思ったら、迷わず医療機関で相談をしてほしいなと思います。精神科だけでなく、今までこんな症状が出たことないという場合には、神経内科や救急の受診なども視野に入れていただきたいなと思います。 -
まずどこに受診をすればいいかというのは大変悩まれたのではないかと思いますが、そういったことも含めて、ラジオをお聴きの皆さんにも様々な可能性を探っていただきたいですね。 -
そうですね。特にご家族いらっしゃる方は、家族のちょっとした異変に気づくということが本当に大事だと思います。この抗NMDA受容体脳炎だけでなく、例えば脳梗塞などのときにも一番最初にちょっとした変化に気づくということが、その後の後遺症の残り方にも関わってくるからです。 -
今回たまたま私が医療従事者だったということもあり、少し早くは気づくことができましたが、これは誰にでも起こりうる病気ではありますので、皆様もぜひ、この病気の存在だけでも知っておいていただければなと思います。 -
来週は、この診断がつくまでの家族のご苦労、そして治療の過程について詳しくお話を伺わせていただきたいと思います。来週もよろしくお願いします。 -
はい。 -
DR.ケンゴの歯~トフル・ライフ。この番組は、松山中平歯科クリニックの提供でお送りしました。
